入国から半年を過ぎ、仕事もある程度順調に覚えてきているウェンジュンとフーシェンですが、現場のほうからもう少し日本語学習を続けて欲しいと依頼がありましたので、定時後に毎日勉強をしています。
私との会話ではほとんど問題がなく、日常会話は大丈夫だと思うのですが、まだ仕事の指示をした時にしっかりと理解できていないようだと現場からの声が有ります。これは彼らの能力の問題ではなく、違う人の声に慣れてないだけだと私は思うのですが、依頼がある以上続けなければなりません。ということで、とにかく会話を中心とした練習をしてみることにしました。
2時間の学習のうち、一時間は以前作った教科書の文章を読みます。残りの一時間はフリートークという内容にしてみました。
先週の金曜日に読んだテキストが、小学生低学年が遠足に行った話でしたので、何度か読んだあとに ”君たちも3月12日に遠足に行きましたね?”と話を始めてみました。
”どこへ行きましたか?” など一通りの質問をして答えを導き出していきます。その後、”明日と明後日は休みですから今日は宿題を出しましょう” と話します。”今日読んだ文章を同じように3月12日に遠足に行った時のことを微信で書いて私に送ってください。今日晩ごはんを食べてから書きましょう。夜の10時までに送ってください”と言うと、すかさずフーシェンが、「えー。それダメです。明日と明後日休みです。明日ゆくり考えます。今晩は休みますから日曜日夜にしてください」と何とも上手に話します。あまりにも反応が速くうまく言うもんですから、つい ”では日曜日の9時までに送ってください” と言ってしまいました。
二人とも結構いい感じで書けています。
この期間でこれだけの文章が書ける子は一期生以来です。ですから、この子たちにとって本当に必要な勉強は現場の話に慣れることなんですよね。それは現場でしかできないことなのです。彼らの日本語の勉強というのは、自分で学習すること私達生活指導員が教えてあげられること配属現場で話してあげること、この三つがどれも重要なのだと改めて感じた私でした。