ナイショで電脳(パソコン)を買いました 第四話

彼らが持っている紙袋を見て、私はわざとらしく聞きました。

「あら?大きな袋を持っていますね。何を持ってきましたか?」

リュウが
「パソコン モテ(持って)きました…」


「ん?どうしてパソコンが有りますか?」

リュウ
「二人 一緒に 買いました」

ここからは、一切リュウの方を向かず、ジャンだけを見て話します


「パソコンの購入は一年間禁止してあるはずです。どうして買いましたか?」

「すみません」
とだけ答えたジャンに

「日本語 勉強しますから 買いました」
とフォローするリュウ

ほうほう…勉強の材料とな???

「ネットに繋がらないパソコンで、どうやって日本語の勉強をしますか?」

リュウ&ジャン
「すみません…」

で、ここからリュウを見て話します。

「正直に全部話しなさい。そしたら怒りませんよ」

ここまで来たら首根っこを摘まれ、ひょいと持ち上げられたと子猫と同じで、身動きできなくなっています。

結局、リュウがポツポツ話し始めます。ワタシが買いました。で、本当に勉強に使うつもりでしたが、寮には当然ネット環境が無く、スタンドアロン状態ですから、ネットで単語を調べることも出来ません。しかも、日本語OSなので全然分かりませんという状態です。という感じの事を話してくれました。

しょうがないので、Windows7 Ultimate版を買いに行って、再インストール後、中国語表示に変えてあげました。

再インストールしながら、隠すことは絶対にするな、ウソをつくことは絶対にするな、とコンコンと二人を説教をした私の休日なのでした。