今日は実習生たちの生活習慣などについて考えてみます。
彼らは中国から来ていますから、当然生活習慣も仕事をするときの習慣にも違いが有ります。また、同じ実習生同士でも地域や性格、家庭環境によって生活習慣の違いが見受けられます。ましてや男の子ですから乱雑になっている部分が多くあります。日本で生活をする以上、生活習慣も合わせて行かなければなりません。その指導も生活指導員の仕事の一つだと思っています。
先日、西九条寮のトイレに行った時、トイレ用のスリッパが乱雑に脱がれていました。その状態を見て、私は”習慣の話をするのに良い材料になる”と思いました。
模擬試験の解説が終わって、雑談をしている時に話し始めました。
”スゥとルゥ、自分が仕事をするときに次にその仕事の続きをする人がし易いと感じられるように仕事をしなければなりません”
二人 「はい。わかりました」
これは即答しましたので、条件反射での回答だと思い、続けて”私の話は理解出来ましたか?”と聞いてみると
二人「わかりません」
わからない時に”わかりました”を使ったらダメです。と注意した後、”自分が仕事をするときに、ほかの人が工具をきれいに並べておいてくれたら、あなたはどのように感じますか?”と質問してみます。
二人 「易(ヤス)いです」
”そうですね。仕事がし易いでしょう?”
二人 「はい」
”もし、あなたが仕事をする時、工具がどこにあるかわかりません。このような状態の時、あなたはどのように感じますか?”
二人「難しいです」
”そうですね。仕事がし難いでしょう?”
二人 「はい。し難いです」
二人をトイレに連れて行って、”スゥとルゥ、いまスリッパはどうなっていますか?”
二人「きたないです」
”そうですね。スリッパが綺麗に並べられていません。トイレに行くとき、スリッパを履きにくいでしょう?”
二人「はい。履きにくいです」
”では、どうしたら良いですか?”
二人「綺麗 並べます」
”そうです。向きを揃えて綺麗に並べておいたらスリッパを履きやすいでしょう?仕事も同じです。ほかの人が仕事をする時、し易いですと感じられるように考えて仕事をしましょう” と実際にスリッパの向きを揃えて並べる動作を交えながら話をしました。
三期生たちには何度も話して改善された習慣ですし、部屋を見た時概ねルゥは綺麗に片付けてありますから、たぶんこのような脱ぎ方をしているのはスゥだと思われますが、あえて二人に話をします。
このようにちょっとした事を材料にして仕事をするときの習慣に結びつけていけば彼らも理解しやすいのではないかと思います。また、決して怒るのではなく諭す事が重要だと思います。
これからも胃に穴を開けながら。。。根気よく習慣の学習も行っていきたいと思っています。