一期生の時は、来日してからの非実務研修(日本語教育や法規学習など)を社内で行っていました。 二期生からは、組合指定の研修施設で勉強しています。
彼らは来日前に中国で三ヶ月間の日本語教育を受けています。 いま考えると初めて外国語を勉強し始めて、たった三ヶ月でまともに会話なんぞ出来るわけがないのです。 しかし、何もかもが初めての私たちにとって、彼らはすでに日本語が片言くらいは通じるだろう、という安易な期待があったのも事実です。
まぁその期待は、非実務研修の初日にしっかり裏切られるわけですが…
研修生たちに日本語を教えることが初めての私ですから、何をどうして良いやらわかりません。 とりあえず、社内の新入社員テキストを研修生用に作り変えて、安全教育や労働基準法の話、会社の規定の説明を行い、彼らが中国の研修施設で使っていた教科書を元に文法的な話や会話の練習をする、そんな程度の授業でした。 ただ、最初の目標として彼らが話す日本語を私たちが理解できるようにしたかったので、母音の発音練習と促音の発音練習は欠かさず行いました。
救いだったのは、大連事務所の社員がいた事です。
彼は、日本語能力検定試験一級を取得しており、通訳や補足をしてくれましたので、大いに助かりました。 今から考えると、ものすごくいい加減な授業をしていたと自分で反省してます。
にもかかわらず、一人の子は最終年度に日本語能力検定試験二級に合格しましたから、よほど自分で勉強をしていたのだと思います。
日本語研修につきましては、回を重ねる毎にマシになってきているような気がします。後日の記事で書くつもりですが、彼らが日本語を勉強するときに、どこが困っているかが自分自身の中で少しずつ理解出来始めています。 今では実習生専用の日本語単語と文法の教科書を作って、学校を卒業後、入国までの期間をそれに基づいて大連事務所で勉強し、会社に配属後も継続して学習するようにしています。