現在、私たちの会社では4名の技能実習生を受け入れています。
先日、新しく出来た工場に配属されたソンとドンについて、現場の声を聞きに行ってきました。そこで、実習生への仕事の教え方、話し方について考えることがありましたので、自分なりの考えを書いてみます。
ドンの方は、少し先走って教えていないことまでしようとするところがありますが、概ね順調に仕事を覚えており、ほぼ問題がないようです。
ソンは、まだ言葉の理解力が低いのか、それとも理解していて忘れてしまうのか、どちらが原因かわかりませんが、ミスに近いことが多くあります。
そこで私は、質問の仕方を変えてみて欲しいとお願いしました。
説明をして、わかりましたか? と聞くと、ほぼ間違いなく彼らは
「わかりました!」
と元気よく答えます。しかし、これは条件反射で答えているのだと考えるほうが良いと私は思っています。
したがって、あなたの仕事では、この図面のどこを見ますか? というふうに、実習生自身に答えを出させて確認することが必要だと私は思います。 仕事の指導者自身の工夫も必要になるわけですね。 説明したから良いです、説明して彼はわかりました、と答えましたから大丈夫です、という考え方そのものを変えなければならいのです。
また、質問するときにも、ですます調で話すことが大切です。
彼らが勉強している言葉は、ですます調の言葉を勉強しています。ですから、彼らが理解しやすい言葉を、自分たちが工夫して使うように心がけなければなりません。 私は技能実習生を受け入れる時、決して彼らだけが勉強をすれば良いです、というものではなく、仕事を指導する人自身ももう一度、話し方と言葉の使い方を考えることが重要だと思います。
社内で実習生に仕事を教えるというシステムを作ることが、彼らが充実した三年間を過ごすことが出来るか、また会社が必要とする人材の使い方が出来るか重要な鍵になるのではないでしょうか。
仕事を教えるシステム作りは、その人達自身が試行錯誤しながら作り上げていくしか無いのでしょうね。言葉の理解度が低い場合には、わかり易い言葉を使う、忘れやすい子だとしたら、それを防止するような方法を考えることが必要だと思います。