素直なソン

さて、相変わらずお昼寝をしたらダメです、と言っても言うことを聞かないソンです。困ったなぁ。。。先輩が先輩だから言うことを聞かないよなぁ、と思っていたある日、ソンの髪の毛が変な感じになっているのに気がつきました。

横の部分だけずいぶん刈り上げています。変な髪型になったなぁと思っていたのですが、この時点ではまだ何も話していません。そのうち、毎日刈り上げが広くなってきます。

これは。。。。このまま進んだらモヒカン刈りのようになってしまうではないか?!

そこで、ソンに話をします。

私 :「ソン、その髪の毛は自分で切りましたか?」

ソン:「はい、自分で切りました」

私 :「どうしてそんな頭にしましたか?」

ソン:「暑いですから短いにしました」

このような話のあと、

「ソン、会社は仕事をするところです。その髪の毛は、仕事をする人の髪型ではありませんよ。わかりますか?」

ソンは言葉少なに

「はい、わかります」

と答えます。

そこで私は、

「しょうがないですから、一番短い長さに合わせて全部切ってください。」
と話しました。

ソンは、

「次長、そのように短いの頭は、中国では悪いの人がします。黒社会の人、短いの頭です。これは不好(良くない)でしょ?」

大丈夫ですよ、ここは日本です。中国ではありません。日本では短い髪の毛の人も多いですよ。短い髪の毛になったら、涼しいですし、髪を洗ってもすぐ乾きます。べんりですよ、と話します。

暫くの間、泣く格好をしながら抵抗していましたから、きっと言うことを聞かないだろうな、と思っていたら、

次の日、小坊主さんのように可愛い頭になったソンが、いつものように元気に体操をしていました。

日本語学習の時間の時、

「ソン、とても良い感じになりましたね!自分で切りましたか?」

と聞いてみたら、

「前 自分で切りました。後ろはドンが切りました」

と言って照れています。
案外素直な子だな、と思いましたが、では何故昼寝をやめないのかな?という疑問も同時にありました。

一度短く切ってしまって吹っ切れたのか、今では時々丸坊主にしてきています。