5月30日、三期生の彼らは会社へ配属となりました。
次の日から早速日本語学習を開始します。
朝から仕事関係の説明を技術実習指導員の次長から行い、午後は簡単な作業をして、業務終了後から一時間日本語学習を行いました。
仕事関係の説明を担当次長がした時に、一期生、二期生と違うことに気がつきます。方言で話す次長の日本語を、三期生の二人は理解しているのです。
一期生でさえ、最初の二、三ヶ月は全然わかりません、という状態でした。
ところが、三期生の彼らは初日から何となくですが理解しています。
これは面白そうな人材ですよ!
当初、ジャンに通訳をしてもらいながら日本語の勉強をしましょう、と計画していましたが、私だけでやってみることにしました。
初日は、どれくらい聞く能力があるか知りたかったので、フリートークの形で色々なことを話してみました。
彼らが中国の日本語教育センターを卒業した12月に、二日間ほど私が最初の発音練習と話をした時の印象では、ソンの理解度のほうが高く感じていました。また、ジャンからの報告でも、ソンのほうがドンよりも少しだけ良く話せます、ということでしたが、日本に来てからの一ヶ月で、逆転しているようです。
話した感じでは、ドンのほうが良く理解しています。というより、何故かソンはあまり話そうとしません。
二人に話題を振った時は、必ずドンに答えさせます。
そこで、ソンはどうですか? ソンはどちらが好きですか?と質問をしてみると、正しい答えが返ってきます。
ということは、理解していないというわけでも無さそうな。。。
次の日から、ちょっと作戦を考えて日本語学習をすることにしました。